公益社団法人 日本産科婦人科学会 産婦人科医への扉 −君の力が未来になる−

MEMBER’s VOICE

ベテラン・若手産婦人科医の声

Toshiyuki Itai

幸せなお産だけではないからこその産婦人科医のやりがい

板井 俊幸Toshiyuki Itai

出身地埼玉県
出身大学横浜市立大学
卒業年度平成21年
勤務先横浜市立大学遺伝学教室
専門分野周産期
部活動/趣味軽音とJam Sessionの日々♪
いま熱中していることAIのニュースに影響されて囲碁はじめました。

帝王切開のダイナミックさに魅了される

産婦人科に決めたきっかけは? 研修医中に子どもに関わることができる領域に興味があり、産婦人科、小児科、(小児)外科・精神科などで悩みました。最終的には帝王切開のダイナミックさに魅了され、研修医2年目の8月に産婦人科に決めました。

他の手術に負けない奥深さ

現在の産婦人科生活について 初期研修医のころから帝王切開への憧れはあったのですが、実際自分で対応できるようになるとその充実感は言葉にできません。また「単純な手術なのではないか?」と思うかもしれませんが、そんなことは全くありません。早剥の超緊急帝王切開、前置胎盤、または超早産児の幸帽児娩出などなど……奥の深さも他の手術に負けません。
また産婦人科は「唯一おめでとうと言える科」と言われていますが、幸せなお産ばかりではありません。母体には常に命の危険がありますし、胎児疾患が診断された場合の両親の混乱や悲しみもまた言葉にできるものではありません。期待されていた幸せがかなわない状況でのコミュニケーションはとても重いですがやりがいもあり、私が産婦人科を続けていく理由のひとつになっています。

少しでも多く「小さな命を救う」瞬間に立ち会ってほしい

学生・研修医のみなさんへのメッセージ まずは初期研修で産婦人科を選択してください!!超音波の基礎や分娩対応での基本的な外科手技など学べることはたくさんあります。そして少しでも多く急速遂娩や緊急帝王切開など「小さな命を救う」劇的な瞬間に立ち会ってほしいです。
医師9年目となった今も、初執刀した帝王切開を鮮明に覚えています。次代を担う若いみなさんと臨床の現場でお会いできる日を楽しみにしています!!