RECRUIT EVENT : SUMMER SCHOOL
SUMMER SCHOOLサマースクール
REPORT
第17回産婦人科サマースクール ~開け、産婦人科へのトビラ。~
日時:2023年8月19日(土)、20日(日)
会場:アートホテル大阪ベイタワー
参加者:258名(5年生100名、6年生35名、研修医123名)
チューター:61名
全国から応募いただいた医学部5・6年生、臨床研修医1年目の合計258名に参加いただきました。チューターは、全国の若手産婦人科医61名に参加いただきました。1班当たり参加者4-5名、チューター1名の班構成とし、2日間の実習を共にしました。
胎児ファントムでの推定体重計測を行いました。実際の体重との誤差がなるべく小さくなるように実習班で協力して推定体重を計測するゲームを行いました。また、3D/4Dエコーにも挑戦し、それぞれのベストショットは記念品としました。シミュレーターでは、動的な画像を供覧・体験することで、超音波検査の楽しさや意義を伝えました。
実習班に分かれて分娩シミュレーターを用いた正常分娩介助や吸引分娩の実習を行いました。児が娩出されると、どの班でも笑顔と拍手が見られました。また、内診実習と鉗子分娩の解説も並行して行いました。実習の最後には、吸引分娩不成功から緊急帝王切開の流れを事前収録と実演で再現し、分娩の緊張感を伝えました。
高齢妊娠、子宮頸癌をメインテーマに、遺伝カウンセリングやHPVワクチンの要素も取り入れて臨床推論を行いました。全体にストーリー性を持たせ、女性の一生を診る仕事というメッセージを伝えました。正答にたどり着くべく、実習班内で一問ずつ丁寧に議論を交わしました。正解発表の際はまさに「会場が揺れる」ような盛り上がりをみせました。
腹腔鏡実習は2人1組で決められた図形にガーゼを切り抜く実習を行いました。鉗子操作を体験するだけでなく、実臨床における助手の重要性も伝えることができました。外科手技実習では、一人1つの縫合パッドを用いて縫合・結紮の実習を行いました。腹腔鏡実習・外科手技実習ともにタイムトライアルを取り入れ、班の結束力を強めることができました。
産婦人科の実態に関する内容の動画を供覧しながら、会場でパロディ形式の余興を実演しました。相談会では、2日間の実習をともに過ごしたチューターから産婦人科医の生の声を聴くことで、産婦人科医になる未来を想像できる企画となりました。後半は、中堅以上の医師も加わり、より内容を深めました。
参加後のアンケートの回答率は72.5%でした。満足度4・5が約98%とサマースクール全体の満足度としては高い満足度を得ることができました。また、参加前のアンケート(回答率83.7%)と比較し、産婦人科への興味や将来的に産婦人科医になる可能性は、全体的に高まったという結果を得ることができました。実際に産婦人科医として働くチューターや運営陣の声を聞いたり、生き生きとした様子を見たりすることができたこと、また実習を通じて産婦人科の魅力を体験できたことがこの変化につながったという声が聞かれました。
サマースクールの満足度
産婦人科への興味
産婦人科医になる可能性について
第17回産婦人科サマースクールを現地開催しました。全国から集まったチューターが、知恵を出し合い、工夫を凝らした実習を行いました。当日は参加者の真剣な表情や輝いた笑顔を見ることができ、非常に有意義なセミナーになりました。サマースクールに関わってくださったすべての方々に心から感謝いたします。来年度以降もサマースクールを通じて、より多くの方に産婦人科の魅力を伝えていけるよう、産婦人科未来委員会・若手委員会一同、企画運営してまいります。これからもぜひご期待ください!
主催:日本産科婦人科学会未来委員会
共催:日本産婦人科医会
監修医:増山寿(岡山大)、山上亘(慶應大)、磯部真倫(岐阜大)、永昜洋子(大阪医科薬科大)
ワーキンググループ
リーダー:森山真亜子(鳥取大)
サブリーダー:福井大和(東京大)、嶋村卓人(京都大)
メンバー:北村直也(慈恵医大)、堺洋佑(東京医大)、吉村拓馬(慶應大)、小川紋奈(国立循環器病センター)、廣瀬雅紀(獨協医大)、吉田智昭(埼玉医大)、涌井菜央(大阪大)、丹羽堅太郎(福井大)、入江恭平(岡山大)、村上亨(長崎大)、山下優(京都府立医大)